日本車よりも購入時には高くなりがちな輸入車ですが、いずれ廃車という時期が来るものです。メルセデス・ベンツのような作りがしっかりしたものでも、永久にはしりつづけることはできません。実際、廃車ひきとり110番にも多くの輸入車、外車の廃車のご相談をいただきます。具体的にどのような内容が多いでしょうか。(あくまでも廃車買取の経験に基づくもので、特定のメーカーなどの特性などを示しているわけではございません。)
意外にも故障というものが多い
「海外では20万キロ 30万キロは当たり前!日本人は簡単に車を廃車にしてしまう」と言われていますが、やはり車は長く乗っていると故障がでてきてしまうものです。日本車であれば代替部品や修理工場は多くりますが、輸入車となると純正パーツで修理が必要、場合によっては工具も別途必要といった感じですので、正規ディーラーさんで修理見積されることが多いと思います。どうしてもパーツも海外製になりますのでパーツも高め、修理費も高めになりがちです。そうしますと、これだけ修理費がかかるのだから廃車、転売しようかというお考えも出てきがちです。私のイメージでは乗っていらっしゃるユーザーも経済的に余力のある方も多いと思いますので、次の車を買おうかとなるのではないでしょうか。
具体的な不具合には?
廃車ひきとり110番に入ってくるお車でも、廃車で入ってくる輸入車は日本車にはない故障や不具合も見受けられます。
たとえば、パワーウィンドウの故障。最近の車は改善されているのかもしれませんが、弊社にご依頼をいただくような10年以上前のお車ですと「窓が下にさがったまま上がらない」「PWが効かない」といったことがあります。あまりに日本車で「窓ガラスがさがったまま上がらない」という廃車は見られません。
他には「内張りがはがれてきた」某ドイツ車でピカピカなのに、天井のシートがはがれて垂れ下がっているということがあります。変な修理屋さんで直したら接着剤が浮き出て非常に残念なことになっている場合もあります。輸入車では特徴的な日本の気候、湿度などに接着剤があっていないのでしょうか。日本車は硬質な素材を天井の内張りに使用している場合が多く、落ちてはこないですが、輸入車のような高級感を持たせたお車では天井に柔らかな内張りがしてあるためだとおもいます。
機関系ではエンジンの故障というのはあまり見られません。これは平素よりのメンテナンスの具合によってもかわってくるのでしょうが、エンジによりどちらかといえばオートマミッションの故障のお車のほうが多く感じます。走行はできるがチェックランプがついている、違和感があるといった不具合です。
日本車では?
廃車でご依頼いただくお車で多いのは「エンジン故障」です。特に軽自動車でよくお聞きしますが、これはメンテナンスなどの仕方にもよると思います。適切にメンテナンスされていればオーバーヒートなどは起こりにくいのですが、オイル交換を怠っていた、ラジエター液が漏れていたなどにより、おこってしまうトラブルです。セルフのガソリンスタンドが増えたこともあり、自分でしっかり管理していないと、ひどい場合、車検の時しか変えたことがないなどとなってしまいます。そうするとさすがに10万キロ以下でも持たないものです。特に初めてお車を購入された方では、その可能性も否定できないのではないでしょうか。
結局、運次第?
故障による廃車の場合、車種によりこの故障の確立が高いというものはあります。車屋さんであれは、大体ご経験から「あ、出た」ということも多いそうです。ただ、とはいっても100%おこるわけでもなく、またいくらオイルなどのメンテナンスしていても、いきなりエアコンが故障した!修理工場できくとコンプレッサーの故障で修理費が高い・・・廃車にするか・・・となる場合ももちろんあります。それでもやはり車種ごとの故障などはよく売れた少し前の中古車を購入される場合は、自動車販売店で参考にお聞きになると教えてもらえるかもしれません。