バッテリーを変えたのにまた何回もバッテリー上がり!
通常、走行中の車はエンジンの回転によって電気を発生させ、バッテリーに蓄電しながら車の電装系を動かしています。
この電気を作る役割を担っているのが、手のひらサイズほどのオルタネーター(別名:ダイナモ)です。
オルタネーターが故障するとどうなる?
オルタネーターが故障すると、バッテリーへの充電ができなくなり、蓄えた電気を使い果たすと以下のような症状が現れます。
・すべての電源が消失し、エンジンが停止する
・パワーステアリングが効かなくなり、ハンドルが重くなる
・急に減速し、ブレーキランプやヘッドライトも消える
・メーター内のバッテリーマーク警告灯が点灯する
このような状況では、後続車からの追突の危険も高まるため、非常に危険です。
もし、バッテリー警告灯が点灯した場合は、すぐに自動車修理工場で点検してもらいましょう。
オルタネーターの交換費用
オルタネーターの交換は、軽自動車の場合で約30,000円程度が目安です。
普通車や高級車になると50,000円以上かかる場合もあります。
一度エンジンがかかるけど翌朝にはバッテリーが上がる?
この場合、オルタネーターが原因ではない可能性が高いです。オルタネーターが故障している場合は、発電しないため、他の車からジャンプスタートしてもケーブルを外した瞬間にエンジンが停止します。
しかし、エンジンがかかった後は問題なく動くが、翌朝にはバッテリーが上がっているという場合は、「暗電流(あんでんりゅう)」の過剰消費が疑われます。
暗電流とは?
暗電流とは、キーを抜いた状態でも流れている微弱な電流のことです。主に、以下のようなシステムに使用されています。
・キーレスエントリーの電波受信
・メモリ機能(時計やオーディオの設定など)
・セキュリティアラーム
通常、暗電流はごくわずかで、数日程度の放置でバッテリーが上がることはありません。しかし、何らかの異常により暗電流が過剰に消費されていると、1日でバッテリーが上がることもあります。
暗電流が異常に多い場合の原因
・社外品の電装品(ドライブレコーダー・ナビ・ETCなど)が電気を消費している
・室内灯やトランクライトが消えずに点きっぱなしになっている
・配線のショートやリレーの故障
暗電流が原因の場合の対処法
暗電流の異常を調べるには、専用のテスターを使って電流を測定し、どこで過剰消費が起きているかを特定する必要があります。
まず自分でチェックできること
・ルームランプやトランクライトが点きっぱなしになっていないか確認
・後付けの電装品(ドラレコ、ETC、ナビなど)を一時的に外してみる
整備工場での点検が必要なケース
・配線やリレーが原因で電気が消費されている場合
・特定のECU(コンピューター)による異常消費
整備工場での点検費用は数千円~1万円程度ですが、もし高価な部品の交換が必要になると、さらに修理費がかかる可能性があります。
エンジンがかからない場合はJAFを呼ぶ
バッテリー上がりで車が動かない場合は、JAFなどのロードサービスを利用するのが一般的です。
JAFの料金
JAFのロードサービスは、会員か非会員かで料金が異なります。
サービス内容 | JAF会員 | 非会員 |
---|---|---|
バッテリー上がりのジャンピング | 無料 | 約13,000~15,000円 |
燃料切れ対応(10Lまで) | 無料(ガソリン代別途) | 約15,000円 + ガソリン代 |
レッカー移動(15kmまで) | 無料 | 約15,000円~ |
※ 料金は地域や時間帯によって変動する場合があります。
JAFの出動時間の目安
JAFの到着時間は、混雑状況や場所によって異なります。
・市街地:30分~1時間程度
・郊外・山間部:1時間以上かかる場合も
・悪天候時:通常より時間がかかる可能性あり
特に冬場や大雨・大雪の日は依頼が集中するため、早めに手配することが重要です。
JAF以外のロードサービスとの比較
JAF以外にも、自動車保険のロードサービスやクレジットカード付帯のロードサービスを利用できる場合があります。
比較項目 | JAF | 自動車保険ロードサービス |
年会費 | 4,000円(個人会員) | 保険料に含まれる |
バッテリー上がり対応 | 無料(会員) | 無料 |
レッカー移動 | 15kmまで無料(会員) | 50km以上無料の場合もあり |
燃料切れ | 10L無料(会員) | 保険会社による(無料の場合あり) |
対象車両 | 会員ならどの車でもOK | 契約している車のみ |
・JAFは車を持っていなくても利用可能(レンタカーやバイクでもOK)
・自動車保険のロードサービスは契約車両限定だが、内容が充実していることが多い
バッテリー上がりを防ぐ方法
バッテリー上がりは突然発生することが多いですが、日頃の予防策を実践することでリスクを減らせます。以下のポイントを意識すると、バッテリーを長持ちさせることができます。
バッテリー上がりによるトラブルが心配な方は、エンジンがかからなくなる原因やその対処法についても知っておくと安心です。
エンストの原因や対処法について詳しく解説した記事もご用意していますので、こちらもご参考にしてください。
週に1回はエンジンをかける
車を長期間動かさないと、バッテリーの電力が自然に消費されてしまい、いざ乗ろうとしたときにエンジンがかからなくなることがあります。これを防ぐために、最低でも週に1回はエンジンをかけることが推奨されます。
エンジンをかける際のポイント
5~10分程度アイドリングする
・短時間では十分に充電されないため、可能なら15分以上走行するのが理想です。
エアコンやオーディオの使用を控える
・エンジン始動時に電力を多く消費するため、できるだけ負担をかけないようにします。
可能なら短距離でも走行する
・アイドリングだけでなく実際に走行することで、発電量が増え効率よく充電できます。
特に冬場はバッテリーの性能が低下しやすいため、普段よりも意識してエンジンをかけるようにしましょう。
夜間のヘッドライトや室内灯の消し忘れ防止策
ライトの消し忘れはバッテリー上がりの大きな原因のひとつです。これを防ぐための対策を紹介します。
ヘッドライトの消し忘れ対策
オートライト機能を活用する(対応車種のみ)
・最近の車はライトの消し忘れを防ぐ「オートライト機能」が搭載されています。
降車時にライトの確認を習慣化する
・エンジンを切ったら、ドアを開ける前にヘッドライトが消えているかチェックしましょう。
警告音やインジケーターの活用
・ヘッドライトをつけたままエンジンを切ると警告音が鳴る車種もあります。音が鳴ったら忘れずに消すようにしましょう。
室内灯の消し忘れ対策
室内灯は「ドア連動モード」に設定する
・手動でONにすると消し忘れのリスクがあるため、ドアの開閉に連動して自動で消灯するモードを活用しましょう。
降車時に車内を確認する
・特に後部座席の読書灯やトランクのライトがついたままになりがちなので、確認を習慣づけると良いです。
バッテリーの寿命を延ばすためのメンテナンス方法
バッテリーは消耗品のため、適切なメンテナンスをしないと寿命が短くなります。以下のポイントを実践すると、バッテリーの劣化を抑えられます。
(1) 定期的にバッテリーの状態をチェックする
バッテリー液の量を確認(開放型バッテリーの場合)
・バッテリー液が減っていると性能が低下するため、適切な量を保つことが重要です。
バッテリー端子の汚れを除去
・端子部分にサビや白い粉(硫酸鉛)が付着すると電気の流れが悪くなります。定期的に掃除をすると◎。
(2) 長期間乗らない場合は充電する
長期間車に乗らない場合はバッテリー充電器を使用する
・1か月以上乗らないと自然放電でバッテリーが弱るため、充電器で補充電すると寿命を延ばせます。
(3) 過放電を防ぐ
短距離走行ばかりだとバッテリーが充電されにくいため、定期的に長めの距離を走ると良い。
・冬場は特に注意! 気温が低いとバッテリーの性能が落ちやすいので、普段以上にメンテナンスを意識する。
修理費用が高額なら「売却」も選択肢に!
もし、バッテリー上がりの原因がオルタネーターや暗電流の過剰消費で、修理費用が高額になりそうなら、廃車や売却を検討するのも一つの方法です。
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