自動車を処分する際に発行される「廃車証明書」。必ず必要なものではありませんが、任意保険を中断する場合や、自賠責保険を解約する場合に発行しなければなりません。本記事では廃車証明書について、その意味や発行手数料、バイクの場合の発行方法などを解説します。
廃車をしたことを証明するために廃車証明書がほしいというご要望がございます。実は「廃車証明書」というものは特別なく、大まかには「抹消登録をした証明書」もしくは「解体をした証明証」という2つのものが該当いたします。
具体的に申しますと、「廃車」といいましてもお車を永久に使用できないようにする=完全に解体する「廃車」と、お車を一時的に使用できない状態にする「廃車」がございます。
前者のほうは一般的に「永久抹消」と言われ、こちらを証明しようとすると当然自動車が完全に解体が完了しないと、その証明物も発行できない仕組みになっています。解体が完全に終わっているかどうかというものは現在1台1台「自動車リサイクルシステム」というもので管理されています。
後者のほうは一般的に「一時抹消」と呼ばれ、輸出に回したり、また再度検査を通過すれば、お車として再度登録することができるものです。また、自動車税などの課税停止のためや、解体完了まで時間がかかるため、お客様への報告のためとりあえず抹消登録しておくといった場合に使う登録形態です。
自動車を完全に解体した証明
お車を解体する「廃車」の場合、その証明としては自動車リサイクル法施行前は、自動車解体業者さんが自ら作成して発行していた「解体証明書」というものがありましたが、今は特にこちらの発行をされている会社様はほとんどございません。
代わりに、「自動車リサイクルシステム(http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html)」で自身の車が解体されているかどうか調べられるので、こちらで検索になられたものをプリントアウトすれば証明になります。
必要なものは、車台番号下4ケタとナンバープレートの番号もしくはリサイクル券番号のみです。
このような画面です。
その他には運輸局や軽自動車検査協会から発行される「検査記録事項等証明書」「登録事項等証明書」が証明になります。
軽自動車
・永久抹消の場合
「検査記録事項等証明書」
軽自動車を完全に処分する際に、永久抹消登録が完了した後に取得できる書類です。
普通自動車
・永久抹消の場合
「登録事項等証明書」
普通自動車を完全に処分する際に、永久抹消登録が完了した後に取得できる書類です。
また登録事項等証明書には2種類ありますので、必要に応じて取得するようにしましょう。
―現在登録事項等証明書(現在の車検証の内容記載)
―詳細登録事項等証明書(新車登録から現在の履歴内容全て記載)
自動車を一時抹消したときの証明書
運輸局や軽自動車検査協会から発行される「自動検査証返納証明書」「登録識別情報等通知書」が証明になります
軽自動車
・一時抹消の場合
「自動車検査証返納証明書」
軽自動車を長期間使用しない場合などに、一時抹消登録をした際に取得できる書類です。
軽自動車は書類取得ができる場所は、各都道府県の自動車検査協会で取得することができます。
普通自動車
・一時抹消の場合
「登録識別情報等証明書」
普通自動車を長期間使用しない場合などに、一時抹消登録をした際に取得できる書類です。
以上となります。
*画像は一部加工しております。
廃車証明書はいつ必要になるもの?
廃車証明書は、任意保険を中断する際や、自賠責保険を解約する際に必要となる書類です。その他にも、一時抹消登録をおこなった自動車を再登録する際や、新しい自動車の車庫証明を申請する際にも「廃車証明書」が必要になります。本章では、廃車証明書が必要となる手続きについて解説します。
任意保険を中断する
廃車証明書が必要となるシーンとして、まず挙げられるのは「任意保険を中断する場合」です。何らかの理由から任意保険を中断する場合は、廃車証明書の提出が求められます。しかしここで、よくある勘違いは、任意保険を解約する際には、廃車証明書がいらないという点です。少々ややこしいですが、あくまでも「中断」の場合のみ、廃車証明書を発行しましょう。
自賠責保険を解約する
自賠責保険とは自動車を所持する際に、必ず加入しなければならない保険のことです。この保険を解約する際にも、廃車証明書の提出を求められます。自動車を保持している限り、必ず必要な保険であるため、解約時に、自動車がないこと(廃車にしたこと)を証明する義務があるのは、当然とも言えます。
自賠責保険を解約する際は、廃車証明書だけでなく、本人確認書類や自賠責保険承認請求書、認印、還付金を振り込む口座の確認書類が必要となります。
一時抹消していた車を再度利用
長期間使用しない為、税金を止めるために一時抹消した場合。再度利用するためには、再び登録が必要になります。その時に廃車証明書が必要になります。
廃車証明書がない場合は再発行が必要
廃車証明書を紛失してしまった場合は、改めて再発行の手続きをおこなわなければなりません。廃車証明書には「登録事項等証明書」や「登録識別情報等通知書」といった、全部で4つの書類があります。本章では既出の2つについて、再発行の方法を解説します。また軽自動車の廃車証明書を再発行してもらう場合についても説明するので、参考にしてください。
登録事項等証明書を再発行
登録事項等証明書の再発行は、管轄の運輸支局でおこなえます。
手続きは比較的簡単であり、自動車登録番号と車台番号の下7桁、そして再発行を請求する事由、名前、住所を申告するだけでOKです。これらの情報を、窓口で受け取れる「登録事項等証明書交付請求」と書かれた用紙に記載し、提出してください。
ここで注意したいのは、自動車を廃車にする前に、これらの必要事項をメモしておくことです。
登録識別情報等通知書の再発行
登録識別情報等通知書は、残念ながら再発行ができない書類です。
そのため手続き上は、再発行ではなく「再登録」となります。管轄の運輸支局にて「登録識別情報等通知書の遺失等に係る新規検査願出書」と「登録申立書」といった2つの書類を受け取ることで、再登録できます。
再登録をする際は、登録事項等証明書、譲渡証明書に加えて、前所有者と現所有者、両方の実印と印鑑証明書が必要になります。
支局により必要な手続きが異なる場合もあるため、詳しくは陸運支局までお問い合わせください。
軽自動車の自動車検査証返納証明書の再発行
軽自動車における廃車証明書とは、自動車検査証返納証明書のことです。こちらも基本的に再発行できない書類となりますが、自動車として使用する再登録をする場合のみ可能です。
同書類を再発行するためには「自動車検査証返納証明書などの遺失などに係る新規検査願出書」「自動車検査証返納証明書紛顛末・誓約書」「新規検査願出誓約書」「車台番号の石刷り」などが必要です。
軽自動車検査協会により必要な手続きが異なる場合もあるため、詳しくは軽自動車検査協会へお問い合わせください。
再発行可否まとめ
・登録事項等証明書(永久抹消登録)⇒再発行可能
・登録識別情報等通知書(一時抹消登録)⇒再発行不可
・検査記録事項等証明書(永久抹消登録)⇒再発行可能
・自動車検査証返納証明書(一時抹消登録)⇒再発行不可
廃車証明書の発行手数料は?
廃車証明書を発行する際は「発行手数料」が必要となります。そしてこの発行手数料は、350円であるため、そこまで高額ではありません。本章では、それぞれのケースに分けて、発行手数料として支払う金額を解説していきます。
普通自動車の発行手数料
普通自動車の廃車証明書を発行する際は、ナンバープレートと車検証を返納することと引き換えに、廃車証明書を受け取ることができます。その際、証明書の発行手数料として、登録識別情報等通知書1件350円となります。
登録事項等証明書:現在登録事項等証明書:300円
:詳細登録事項等証明書:1,000円※
登録識別情報等通知書:350円
※詳細登録事項等証明書(記載履歴が多く、2枚に渡る場合は2枚目から300円)
軽自動車の発行手数料
軽自動車の廃車証明書(自動車検査証返納証明書)を発行するためには、軽自動車協会で手続きをします。
検査記録事項等証明書:350円
自動車検査証返納証明書:300円
なお、普通車・軽自動車ともに解体届出の場合は、手数料は発生しませんが、登録内容を確認するためには、「現在事項等証明書」を取得します。
300円の手数料がかかりますが、解体返納をした場合でも、手元に証明書を保管したい方は、取得しましょう。
証明書のコピーは必ずもらおう
いくら解体が終わったといっても運輸支局や軽自動車検査協会に抹消登録手続きを行わなければ、自動車税の課税停止や自賠責の解約申請、自動車重量税の還付申請はできません。その終わったことを証明する書類が上記の画像で添付した書類各種となります。また、名義変更した場合はその名義が変わった車検証が発行されます。もし、第三者や買取店に売却された場合は必ずそのコピーなりの証明書をもらいましょう。特に個人売買では口頭ベースで名義変更したといって、実際されていなかったりすると課税が停止されないばかりか、もし万が一放置された場合にはすべての責任は車検証上の所有者、つまり名義変更されていない場合は売り主の責任になってしまいます。
また買取店などでもしっかり手続きが終わったことを証明するために必ず発行してもらうようにしましょう。もし万一書類の不備など問題があった場合でも所有者と連絡が取れなかったりして登録ができなかった場合、自動車税の請求が来てから、廃車登録されていないことに気づき、慌てて問い合わせても後の祭りとなってしまいます。
もちろん廃車ひきとり110番では、お客様から必要書類をお送りいただき次第、自社ですべて抹消登録や名義変更手続きをし、お客様にその証明書コピーを郵送していますのでご安心ください。
廃車証明書の有効期限
有効期限はありませんので、必要な時の為に大切に保管しておいて下さい。
廃車代行ができる3つの業者と費用
ディーラー
手続きの代行費用として¥10000~¥30000円程かかることが多いです。
中古車買取業者
こちらも手続きの代行費用として¥10000~¥30000円程必要になってくることがあります。
廃車専門業者
手続きの代行費用も無料で、車の運搬も無料であったり、還付金として税金が戻ってくる可能性もあります。
この様に、廃車の代行ができる業者を比較すると廃車の専門である廃車業者に依頼するのが一番お得と言えます。廃車業者の中でも信頼できる業者を選ぶことがポイントです。
廃車専門のプロ「廃車ひきとり110番」
廃車ひきとり110番は廃車専門業者ですので、廃車に関わる技術やサービスが充実しています。
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2024/9/18更新