1. お車ユーザーの豆知識

廃車した自動車のナンバープレートを持ち帰る方法とは?

街を走っていると、「777」、「1122」、「2525」など珍しい数字のナンバープレートや、オシャレなデザインのナンバープレート、夜道に映えるキレイなナンバープレートなど、運転手さんの個性がキラリと光るナンバープレートをよく見かけるようになりました。

けれど、ナンバープレートは、公道を走る自動車を個々に識別するために取り付けられている標識版のため、自動車を買い替えたり、何かしらの理由で愛車を処分したりする場合、いま取り付けているナンバープレートを陸運局または陸運支局に返却し、廃車手続きを行う必要があります。

日本の法律では、廃車手続きを行った自動車のナンバープレートが犯罪などに悪用されるのを防ぐため、ナンバープレートの返却が義務付けられていますので、運転手さんこだわりのナンバープレートも返却しなければなりません。ですが、運転手さんのなかには、「記念として手元に置いておきたい」という方も大勢います。

そこで今回は、意外と知らない廃車した自動車のナンバープレートを持ち帰るための方法をご紹介します。

「ナンバープレートの記念所蔵容認」を活用

犯罪などを防ぐため、どのような理由があろうとも、廃車手続きを行った自動車のナンバープレートを返却しなければなりませんでした。

しかし、2017年4月3日、「ナンバープレートの記念所蔵容認」という新たな制度がはじまり、廃車手続きを行ったあとも、お気に入りのナンバープレートを自宅に持ち帰ることができるようになりました。

ナンバープレートの記念所蔵容認とは、住所変更、名義変更、一時登録抹消、永久登録抹消など、陸運局または陸運支局にナンバープレートの返納を伴う手続きが必要となった際、本来返納しなければならないナンバープレートを“記念”として、運転手が自宅に持ち帰ることができる制度です。

この制度が始まったきっかけは、アジア初となる2019年ラグビーワールドカップの開催を記念して交付された特別仕様のナンバープレートです。政府は、『開催記念として交付したナンバープレートを手元に置いておきたい』という国民の声が増えるのではないかと予想し、ナンバープレート返納に関する制度を見直すことにしたのです。

ナンバープレートの記念所蔵容認は、すべてのナンバープレートに適用

ナンバープレートの記念所蔵容認は、

・ラグビーワールドカップ特別仕様

・2020年東京オリンピック、パラリンピック特別仕様

・各都道府県のご当地デザインがプリントされた図柄入り

・字光式ナンバー

・登録自動車、軽自動車用ペイント式ナンバー

など、車種問わず、すべてのナンバープレートに適用されます。
ただし、ナンバープレートを記念として自宅に持ち帰る場合、

・ナンバープレートの返納しなければならない諸手続きが必須

・車検証の所有者である

・返納必須の番号が使用されていない

・破壊措置を行う

など、一定の条件を満たしている必要がありますので、事前にナンバープレートの持ち帰りが可能かどうか、最寄りの陸運局または陸運支局にお問い合わせください。

ナンバープレートを持ち帰るために必要な手続き

ナンバープレートを持ち帰るためには、まず陸運局または陸運支局、軽自動車検査協会で、通常どおりの廃車手続きを行います。

まず、一次登録抹消と永久登録抹消、どちらかの廃車手続きを進めます。

日本では、原則、廃車手続きを行った自動車のナンバープレートは返納することが義務付けられているため、廃車手続きの完了前に、ナンバープレートを返納する窓口に案内されます。

ナンバープレートを返納する場合、フロアに設置されたナンバープレート回収機に投入して終わりですが、ナンバープレートを持ち帰りたい場合は、窓口の担当者さんに『記念の品として、ナンバープレートを自宅に持ち帰りたい』と伝え、「記念所蔵ナンバー破壊申込書」を受け取り、必要事項を記入してください。

必要事項を記入した申込書および手数料を支払うと、職員による破壊、その場で道具を借りて自分で破壊、自宅に持ち帰ってから破壊のいずれかを選択を求められます。その場で職員または自分で破壊した場合は、廃車手続きの際に「破壊完了印」を押してもらえるため、本日中に手続きを完了することができます。

しかし、持ち帰って破壊を行う場合、廃車手続きを行う日よりも前に事前申請する必要があり、さらに所定の用紙に一筆入れ、捺印とサインをしたら窓口に提出しなければなりません。また、地域によっては、破壊前にナンバープレートを持ち帰ることを禁止している場合もありますので、ナンバープレートの持ち帰りを希望される運転手さんは、なるべくその場で破壊するようにしましょう。

*弊社の管轄である三重県の整備組合では「その場で職員による破壊」のみの取り扱いとなります。整備組合にお支払いする手数料と送料分のみで代行させていただくことも可能です。

まとめ

ナンバープレートの記念所蔵容認を活用すれば、自動車のナンバープレートを持ち帰ることができる。

一定の条件を満たすことで、ナンバープレートの種類や車種問わず、持ち帰ることができるが、特殊な番号などが使用されている場合は、持ち帰りができないことがある。

廃車手続きの際、ナンバープレート返納窓口にて、記念所蔵として持ち帰りたいことを伝える。

 

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