今回の東海、中部、関東地方を豪雨では、多くの被害が発生しました。さて、街中でもたくさんの車があふれた水で浸水、冠水被害を受けています。自分の車が冠水被害を受けた場合、どのように対処すればよいでしょうか。
車を移動する
道路上で冠水してしまった時、まずは安全を確認してから車にカギをさしておきましょう。それは緊急車両が移動する際の妨げとならないようにするためです。押して動くようなものであれば近くの方にお手伝いしてもらい、道路脇に移動しておきましょう。
ただし、道路がぬかるんでおり、またタイヤがはまりどうしようもないときはそのままにしておくしか他ありません。
大規模水害の場合、最終的には管理する自治体や協定を結んでいる保険会社、レッカー業者などにより一旦近くの整備工場や一時預かり所に一時保管され、後日所有者に連絡がいくという形になります。
車両保険に入っている場合は、その保険会社さんとその後のやり取りとなります。
もし、契約の駐車場などにあり、手配が可能な場合は、ご自身で任意保険に付帯されているレッカーサービスなどでお車を移動します。
現在ほとんどの保険会社が無料で使用できるレッカーサービスを付帯しています。運転席マットくらいしか濡れていない、まだ修理可能できるかもという場合は近くの整備工場か自宅まで移動してもらいましょう。
シートまで濡れているお車はエンジンルーム上位まで浸水している可能性が高く、おそらく修理不可能と判断されることが多いので一旦ご自宅まで移動してもらうしかないのですが、車両保険に入っている場合は全損判定になり、車本体は保険会社のほうでそのまま処分される形となります。
保険会社は解体業者や事故車買取会社などと提携しており、一旦そのような業者の所有する置き場へ移動し保管されます。その後は入札などで国内外の業者へ転売されていきます。
また、大規模被害の場合、明らかに作業が追いつきませんので電話がつながらない、何日もレッカー業者が来ないということが起こりますが、やむをえないと考えるしかなさそうです。
修理する?しない?
最近の車はハイブリッドのバッテリーなど搭載していることも多く、冠水車は、冠水水位が少なくても、修理をお勧めしない、修理しても高額な費用が掛かるという場合がほとんどです。その場合はそのまま整備業者さんで処分をしてもらうか、廃車買取業者に依頼して買ってもらうという形になります。
高年式のお車であれば、状態によりパーツとしての買取なども可能で普通の事故車のような買取価格が期待できるものもあります。
古いお車であれば、お値段はつかないかもしれませんが、自動車販売店で廃車を依頼された時にかかる廃車費用も掛からない可能性もあるので、一度ご相談されてみることをお勧めします。
車が移動できない!
ご自宅の駐車場が狭く、廃車買取業者のトラックが入れないということになると広いところまで押し出すか、レッカー業者さんに依頼して移動してもらうしかありません。自動車解体業者の中にはレッカー車をもっているところもありますが、それは主に都市部の業者さんで、多くは積載車と呼ばれる1台~2台のお車を積める車両で引きとりを行っています。この車両は長さがあるため、通常の引っ越し屋さんの大きなトラックよりも入れる道が限られてきます。ストリートビューで依頼された業者さんに確認してもらい、どうしても難しければ上記の対応しかありません。
ご自宅であれば、急いで移動させないといけないということもないので、対応してもらえる業者さんを探すか、車検がある車であればけん引などで移動するといった手段も考えないといけません。
レッカー業者さんに依頼する場合、基本工賃 15,000円~程度とキロ 500円~程度の移動費がかかりますが、どうしてもやむをえないときはプロにおまかせするしかありません。
その他冠水に関することは以下のページも参考にしてください。
車が冠水してしまった!実際に冠水車を買い取りしているスタッフによるその対処法
まとめ
・自分ですべてやろうとはせず、安全な場所に移動する方法から考えましょう
・車両保険に加入されている場合は、保険会社に任せましょう
末筆ではございますが、被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。