発売から30年以上経つ、スズキの軽自動車 ワゴンR。OEM供給も含めると、インドやパキスタン、ハンガリーなどでも製造され、スズキの代名詞となっています。
今回は、お手放しになられる前に知っておきたいポイントについてまとめてみました。
ワゴンRの歴史
ワゴンRの誕生は1993年。当時、軽自動車といえば、軽セダンと呼ばれる車高が低い、例えばアルトやミラといった形が主流でした。そこにルーフを高くしたトールデザインを採用し、乗り降りのしやすさや荷物のスペース確保などから大ブームを巻き起こしました。結果的に、ダイハツのムーブホンダのライフなど他社も追随し、今に至るまで人気のスタイルとなっています。このスタイルから1994年には軽自動車で初めてRJCカーオブザイヤーを獲得しました。発売から3年で国内販売累計台数が50万台を超え、1999年に100万台ごえ、2003年には200万台をこえました。2013年には発売から20年で400台を超え、現在フルモデルチェンジで6代目となります。海外でもリッタークラスの車格で販売されており、インドでは1999年に発売されて以降、3世代で240万台以上の累計販売台数を数えます。現モデルは1.0リッターと1.2リッタークラスが販売されています。日本でもリッタークラスのワゴンRワイド、その後、ワゴンRプラスやワゴンRソリオと販売されましたが、現在はワゴンRの名前がなくなり、また外観も軽自動車のワゴンRとは異なる、ソリオとして販売されています。このソリオもスモールミニバンとしてあたらしいスタイルにのぞみ、高い評価を受けています。
歴史が古い分、ワゴンRとひとことに言いましても型式は様々あります。
軽自動車としてのワゴンRの型式は発売順に、以下のようなものがあります。
E-CV21S E-CT21S E-CV51S E-CT51S
GF-MC21S GF-MC11S
TA-MC12S TA-MC22S
UA-MC22S LA-MC22S
LA-MH21S UA-MH21S
ABA-MH21S
DBA-MH21S DBA-MH22S DBA-MH23S
CBA-MH21S CBA-MH22S CBA-MH23S
DBA-MH34S
DAA-MH44S DAA-MH55S
DBA-MH35S
5AA-MH95S
5BA-MH85S
今現在、廃車となるか、中古車となるかの境目はどのあたりでしょうか。令和2年現在ではMC22S以下のお車は、その多くが廃車という査定を受けられると思います。それはたとえ距離が少なくてもです。これらのお車はすでに製造から15年以上経過しているため、中古車として、また中古パーツとしての需要はほぼなく、お車自体はスクラップされる場合がほとんどだからです。
MH21S~MH23Sのお車は、年式や車検の有無、グレードなどにより明暗が分かれます。それが、状態が良く、「走行距離が少ない」 「車検あり」 のお車や 「RR」「スティングレー」などの高グレードのものです。MH34S以降は15万キロをこえていても、リサイクル資源としての価値+αが期待できます。
これらのものであれば、一様に「廃車」「中古パーツとして再利用」ではなく「中古車」として需要が見込める可能性もあります。金額的には一般的な中古車としての買取金額よりもやはり大幅に下がりますが、解体車としての買取プラスアルファのお値段が期待できるかもしれません。しかし、査定を出す会社を誤ると同じようにスクラップとしてしか評価されません。どこに問い合わせればよいのでしょうか。
ワゴンRの査定はどこに依頼すればよいの?
登録から5年未満、5万キロ以下といった、明らかに「中古車」としてまだまだ需要があるお車は中古車買取店を回っていただくとよいでしょう。そしてまた、登録から15年以上経過したお車は「リサイクル資源」として自動車解体業者など「廃車」を扱う業者さんで査定するとよいと思います。では、どっちつかずのお車はというと、「廃車買取」も「中古車買取」もやっている業者さんが良いと思います。例えば、「廃車ひきとり110番」では、自社グループに中古車販売店と自動車リサイクル工場があるので、両方の目利きでお値段をつけさせていただけます。事実、登録から14年経過したワゴンRが他社ネットの廃車買取業者では無料でしか処分ができなかったものを、弊社では3万円でお買取りさせていただいたという事実もあります。
廃車と中古車の間のようなお車を大手買取店さんにご相談いただいても、その基準などから買取できるレベルのお車として扱われないこともあるようです。
過走行車や事故車、故障車は?
高年式車でも事故車や故障車になってしまうと、その度合いにより、修理して再販といった国内での中古車としての流通が難しいものもあります。しかし、「海外向けの中古車」「中古パーツ」としての需要もあります。特にワゴンRの高年式車は軽自動車には珍しく、海外でも需要がある車種になりますので、お値段が期待できます。以前は全て下見という査定スタイルも、近年はスマートフォンなどの利用により、お写真などで金額を出してくれる買取業者も増えてきました。うまくツールを利用しましょう。
ただ、事故車においては任意保険で車両保険に入っていらっしゃる場合、全損事故評価額の支払いと入れ替えで車両自体の所有権が保険会社に移転する契約になっていると思います。その場合は、勝手に転売したりはできませんので、あらかじめ確認をしましょう。
まとめ
このように一言にワゴンRといっても年式だけで何年おちならだめといった明確な線引きはありません。車検証を手元に置いてお電話していただけましたら、買取店側でグレードも調べてもらえますし、大体の相場は確認できるとおもいます。
ワゴンRのMH23Sまでは15万キロ以上走っていると中古車としては厳しい。ただし、過走行でもグレードや年式によってはリサイクル資源としての買取価格以上の査定がでるかもしれない。
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