1. お車ユーザーの豆知識

車が冠水したらどうする?対策や点検、保険についても解説

車が冠水したらどうする?対策や点検、保険についても解説

日本では最近、ゲリラ豪雨の発生や台風などが原因の豪雨が頻発しています。このようなときには道路に水があふれ、車が冠水してしまうこともあるでしょう。一般的な車は水陸両用ではないので、冠水すると故障することも。冠水により立ち往生すると水位がさらに上昇し、そのまま水没するかもしれません。そんな車の冠水に対する対策や修理、保険など気になる点について解説します。

道路が冠水しているときに気を付けるべきこと

道路が冠水しているときに気を付けるべきこと

自然災害はいつどこで起こるかわからず、ときには車を運転中に道路が冠水することもあるでしょう。道路が冠水しているときに気を付けるべきことを解説します。

車が走行可能なのはドアの下端が浸からない程度の水深

一般的な車は水陸両用ではなく、水深が深いところでは走行できません。これは、車は空気を取り込んでガソリンを燃焼することにより車輪を回して走行するためです。

自動車はある程度の冠水や浸水があっても走行を継続できるように設計されているものの、一般的には乗用車であればドアの下端が浸からない程度が限界とされています。

実際、JAFがおこなった実験によると、水深30cmであれば時速30kmで走行可能だったものの、水深60cmになるとセダンタイプは時速10kmで、SUVタイプでも時速30kmでエンジンが止まってしまったそうです。

実際に走行できる限界の水深は車種によっても変わるため、このテスト結果は参考程度にし、余裕を持って走行可能かどうか判断することをおすすめします。

側溝などが見えず脱輪して立ち往生することも

冠水時に注意しなくてはならないのはエンジンだけではありません。道路が冠水すると路面の様子がよく見えず、それが原因で立ち往生することがあります。

たとえば側溝の蓋が開いていたとしても冠水しているとそれが見えず、脱輪してしまうかもしれません。また、路面に何かが落ちていても見えないため、思わぬトラブルにあう可能性があります。

また、水深が深い場所を抜けるとブレーキが濡れて効きが悪くなります。安心してすぐにスピードを出さず、ブレーキの効きを確かめたり、わざとブレーキをかけて水分を取り除いたりして、引き続き注意しながら走行してください。

アンダーパスが特に危険

道路の冠水で特に危険なのが、高架下や立体交差点などのアンダーパス。普通の道路よりも低くなっているため水深が深くなり安く、立ち往生の危険があります。

車が立ち往生しているところに雨がさらに降り続けばどんどん水深が深くなり、水没する可能性もあるでしょう。

対策としては、普段走行している場所にアンダーパスがあるかどうか確認しておくと安心です。雨がひどいときはそこを回避するルートを考えておくことをおすすめします。

各都道府県が集中豪雨の際に冠水しやすいアンダーパスや道路の区間をまとめた情報を公開していますので、ぜひ参考にしてください。

冠水・水没した際の対処方法

冠水・水没した際の対処方法

どれだけ気を付けても冠水や水没は起こりえます。そんなときの対処法を解説しましょう。

エンジンをかけるべきではない

まず、車が冠水により水に浸かったり車が水没したりした場合、エンジンをかけるべきではありません。エンジンをかけると本来空気を取り込む場所から水が浸入し、エンジン自体が壊れてしまう可能性があります。

エンジンはガソリンと空気の混合気を圧縮し、点火することで動力を得ているのですが、水は圧縮できないため強い負荷がかかり、エンジン内部が壊れるためです。

エンジンの修理には多額の費用が必要です。試しにエンジンを動かしてみる、というのもNGですのでお気をつけください。

また、車のなかにはエアコンなど電気を使う機器が多く搭載されていますので、回路のショートなどが起きる可能性もあります。

シフトレバーをニュートラルにして移動する

冠水や水没した場合、もし通行の妨げになるなどして移動の必要があるなら手で押して移動させます。シフトレバーをニュートラルに入れることで人力でも動かせるでしょう。

ただし、豪雨の際は人間が外で作業をすると危険なこともあります。安全第一で行動するようにしてください。

ドアが開かないときも冷静に

水位が高くなると水圧により車のドアが開かないことがあります。そんなときでも慌てずに対処するようにしましょう。

まず、水位が窓よりも下であれば、窓を開けてそこから脱出します。仰向けになり背中から外に出るようにすると脱出しやすいです。

パワーウィンドウが故障するなどして窓を開けるのが難しい場合、水位が胸から首のあたりまで深くなるのを待ちます。するとドアが開けやすくなりますので、足で蹴ってドアを開け脱出してください。

また、窓ガラスを割るためのハンマーを車内に用意しておくと安心です。フロントガラスは割れづらい構造のため、サイドガラスを割って脱出します。

JAFやロードサービスなどに連絡する

安全が確保できたらJAFやロードサービスに連絡しましょう。JAFやロードサービスから対応について指示がありますのでそれに従ってください。

保険会社の契約によっては無料のロードサービスを受けられる場合があります。連絡先を常に携帯しておくと安心です。

車が冠水した場合の修理費用

車が冠水した場合の修理費用

車の冠水によって故障が発生し、修理が必要になる場合があります。冠水時に発生する修理費用の目安を解説しましょう。

タイヤの下半分までであれば〜1万円ほど

冠水時の修理費用は、どれだけの深さまで車が浸かったかによって変わります。タイヤの下半分が浸かった程度であれば、被害を受けるのはタイヤとブレーキローターぐらいです。

タイヤの交換費用の相場は1本あたり2,000円から8,000円、ブレーキローターは1輪あたり4,000円くらいですので、合計で1万円ほどが目安となります。

タイヤの上半分までであれば5万円〜10万円

タイヤの上半分まで水に浸かった場合は、エンジンの動力を車輪に伝えるドライブシャフトの交換が必要になるかもしれません。

これは水に浸かることによって潤滑油が溶けてしまい、それによって故障する可能性があるためです。

また、泥などの汚れがついた場合も交換が必要になることがあり、その費用は5万円から10万円と高額になるでしょう。

それより上の場合はかなり高額に

それより上まで浸水した場合、エンジン内部にまで水が入る可能性があります。

前述のようにエンジンに水が入った状態で動かすと故障する可能性があるため、タイヤの上半分より上まで車が水に浸かったらたとえエンジンが動いても専門家に検査してもらったほうがよいでしょう。

エンジン交換になった場合は、エンジン本体の価格や工賃を合わせて50万円以上は覚悟したほうがよいかもしれません。

車内のカビや雑菌の繁殖にも注意

たとえ車の走行に問題がなくても気を付けたいのが、車内のカビや雑菌の繁殖です。

カビや雑菌は湿気を好み、分厚いシートは乾燥しにくいため、水没するとカビや雑菌が繁殖しやすくなります。

一度カビや雑菌が繁殖するとニオイが残ることもあり、交換がおすすめです。交換費用は、一般的なシートであれば5,000円から10,000円といったところでしょう。

冠水した車は保険の対象?

冠水した車は保険の対象?

先述のように、冠水時には多額の修理費用が発生する可能性があります。冠水時にかかった費用が保険による補償の対象になるか解説しましょう。

洪水などによる冠水であれば補償の対象

冠水による費用が自動車保険の補償対象かどうかは、冠水が起きた原因によります。

洪水によって冠水が起きた場合は一般的に補償の対象です。たとえば台風や高潮といったケースがここに含まれます。ソニー損保の場合、エコノミー型と一般型の両方で補償の対象です。

ただし、修理不能になった場合や修理代が保険金額を超えた場合は全損扱いとなり、設定した保険金額が支払われるとのことです。

地震や噴火による津波の場合は対象外のことも

一方、地震や噴火による津波で冠水した場合は、一般的な契約では補償されません。

自動車会社によってはこれらに対応する特約を用意していますので、津波に備えたいのであれば検討するとよいでしょう。

等級は1等級ダウン

冠水によって自動車保険の補償を受けた場合、等級が1段階ダウンします。交通事故の場合は3段階ダウンしますが、比較的保険料の上昇が少ないです。

保険を使ったほうが得かどうかは修理金額やそれぞれの契約によって異なるため、ケースバイケースで保険会社に相談してください。

水没車は中古車として売れる?レベルごとに解説

水没車は中古車として売れる?レベルごとに解説

車が水没したときに気になるのは、買い換えのときに売れるかどうか。自分が買う立場だとすると、水没歴のある車は避けたいと考えてしまうかもしれません。

実は、水没車には一定の査定基準が用意されており、それに応じて買取価格の相場が決まります。査定基準の3つのレベルについて解説しましょう。

レベル1なら中古車買取業者やディーラーで売れる

まず、最も軽いレベル1と呼ばれる基準は、フロアパネルの上が水没し、シートの上部が浸水していないというものです。

レベル1に該当する場合、減点率は30%になります。比較的減点率が低いのは、エンジンが浸水していない可能性が高いからでしょう。

このレベルであれば一般的な中古車買取業者やディーラーでの売却が可能です。

ただし、エンジンが床下にあるような車の場合は違う査定結果になるかもしれません。

レベル2になると中古車買取業者やディーラーは厳しい

レベル2の場合、シート上部が水没し、ダッシュパネル上部が浸水していないという基準になります。

この場合の減点率は40%です。汚れた水がシートなど人間が乗り込むところにかかっていることから、不衛生な状態になっているために減点率が高めになっています。

また、衛生面での問題があることから、一般的な中古車買取業者やディーラーでの売却は難しく、水没車や事故車を専門に扱っている業者への売却が必要になるかもしれません。

レベル3の買取は難しいかも

レベル3に該当する車はダッシュボードの上部まで水没しており、エンジンが完全に浸水した状態です。

このため、たとえエンジンがかかったとしても異物がエンジン内部に入り込んでいる可能性があり、時間がたってからエンジントラブルを起こす可能性があります。

この場合の減点率は50%であり、かつ水没車や事故車専門業者に加えて廃車買取業者への依頼が必要になるかもしれません。

冠水・水没車の買取は廃車ひきとり110番へ

冠水・水没車の買取は廃車ひきとり110番へ

冠水したり水没したりした車の買取なら廃車ひきとり110番を検討してみてはいかがでしょうか。

独自の販路を活用し、動かない車であっても買取をおこなっています。

1年間のお取引のうち1,000円以上での買取が90%、0円以上での買取が99%となっており、お値段がつく可能性が高いです(2021年7月から2022年6月の実績)。

レッカー代も無料であり、引き取りのためにかかるお客様の負担は0円(一部離島を除く)。廃車に伴う還付金もお客様にお戻ししています。

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