いよいよ愛車ともお別れという段になって慌てられないよう、あらかじめチェックしておきたいことをまとめました。
廃車前に確認する主要項目
車内の不要物の撤去
廃車だからということでゴミをそのまま載せて置いたり、いらないからということで、そのほかの車に関係のない家電製品、電池などを車内に残しておくのはNGです。といいますのも、もし万が一車内にリチウム電池があった場合などは解体作業中に引火したり、もしくは発火したりして火災が起こる可能性があるからです。また、廃棄物処理法上も廃棄物を廃車（使用済自動車）と一緒に引き取ることはＮＧとされていますので、法的にもよくありません。車内に忘れ物がないかを確認する意味でも清掃は肝要です。
書類の確認
車検証フォルダーの中もご注意です。車検証入れの中に車検証、自賠責保険の証明書などが必ず入っていることを確認すると同時に、不必要な書類が残っていないかも確認されたほうがよいです。例えば、任意保険の保険証券やお守りなどです。
なお、車検証や自賠責保険はそもそも車載されていないといけないもので、無いことは避けてください。道路運送車両法には「自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない。」と明記してあり、自動車損害賠償保障法には「自動車は、自動車損害賠償責任保険証明書（中略）を備え付けなければ、運行の用に供してはならない」とあります。載っていないことは”違法”になります。ご存じのない方が多いのでご注意ください。
ETC車載器
ETC車載器の取り外しは重要なステップです。カードを抜き取り、機器自体は廃車前に取り外しておくことをお勧めします。これにより、次の車でもETCをスムーズに利用できます。ETC車載器が取り外されずに廃車されてしまうと、個人情報が漏洩するリスクもありますので、必ず確認を行いましょう。さらに、ETC機器を取り外した際は、次の車での取り付け方法を確認し、スムーズな再利用を心がけましょう。
ドライブレコーダー
ドライブレコーダーのデータには、個人情報やプライバシーに関わる内容が含まれています。廃車前に必ず録画データを確認し、必要に応じてデータをバックアップした後、削除しておきましょう。これにより、個人情報が流出するリスクを未然に防げます。データ管理は、個人のプライバシーを守るうえで非常に重要な役割を果たしますので、しっかりと行いましょう。
カーナビ
カーナビには、住所やよく訪れる場所の履歴が保存されています。また、Bluetoothの接続履歴にも、スマホの名前・連絡先などの情報が入っているので注意してください。廃車前に個人情報を削除し、初期化しておくことが必要です。
ホイール・タイヤ
特に高価なホイールやタイヤを使用している場合は、廃車前に取り外すことを検討してください。これにより、別途販売することで資金を回収することが可能です。また、取り外したホイールやタイヤは、次の車に使用することもできます。ホイールやタイヤの取り外しは、専門業者に依頼することで、安心して進めることができます。
ガソリン
廃車前にガソリンが残っている場合は、可能であれば走行して使い切るのが望ましいです。ガソリンを無駄にしないためにも、廃車前にガソリンの消費を計画的に行いましょう。ガソリンの有り無しは査定に関係しませんので、使用する方がお得と言えます。ただし、勿体ないからと言って、ガソリンを自分で抜こうとすることは、おやめください。ガソリンは危険物に分類されるため、適切正しい知識と危険物取扱者（乙種第4類）などの資格を持った人だけが取り扱えます。
車内の忘れやすい場所
グローブボックス・ドアポケット
これらの場所には、意外と大切なものが紛れ込んでいることが多いです。廃車前にしっかりと確認し、必要なものは取り出しておきましょう。特に、頻繁に使用するものが無くなってしまうと、後々困ることになります。定期的な確認を心がけましょう。
トランク・ラゲッジスペース
トランクやラゲッジスペースは、普段は見えないため忘れがちです。特に工具や傘などのアイテムは、廃車後に気づくことが多いので、ここで確認しておくと安心です。これらのスペースを綺麗に保つことで、次の車への移行もスムーズに進みます。
シートの隙間・座席下
小さな物は、シートの隙間や座席下に落ちていることがあります。廃車前に必ず確認し、取り残しがないようにしましょう。特に、鍵やスマホ充電ケーブルは、後々必要になるものですので、念入りな確認が必要です。細かい確認作業が大切で、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
廃車手続き前のポイント
自動車税や保険の解約手続きの流れ
廃車を決めたら、自動車税や保険の解約手続きを早めに行いましょう。これにより、無駄な支出を防ぎ、次の車への準備がスムーズになります。解約手続きには時間がかかることもあるため、計画的に進めることでストレスを軽減できます。解約手順を知っておくことで、スムーズな手続きができます。
廃車業者の選び方と信頼性の見極め
廃車業者を選ぶ際は、信頼性が重要です。口コミや評判を調査し、信頼できる業者を選ぶことで、スムーズな廃車手続きが可能になります。契約前に業者の実績やサービス内容をチェックし、納得のいく選択を行うことが大切です。
廃車証明書の取得方法と重要性
廃車証明書は、廃車手続きが完了したことを証明する重要な書類です。取得方法を確認し、手続きが完了次第、必ず受け取るようにしましょう。この証明書があることで、後々の手続きがスムーズに進みます。
廃車後のトラブルを未然に防ぐための対策
個人情報漏洩防止のためのチェック
廃車後に個人情報が漏洩することを防ぐために、車内のあらゆる電子機器や書類をチェックし、個人情報が残っていないことを確認しておきましょう。特に、カーナビやドライブレコーダーのデータは、個人情報が詰まっているため、徹底した確認が必要です。
廃車完了後の各種手続き
廃車が完了した後は、各種手続きを速やかに行いましょう。特に、税金や保険の手続きは重要で、放置すると無駄な費用が発生する可能性があります
思い出のドライブを楽しんでおく
引き取りされた後に、もう一回乗っておきたかったと思われても、もう別の人のものです。長く乗られた愛車だからこそ、思い出のドライブを楽しんでおきましょう。また、引き取り時に慌ててお写真をお撮りいただく方もいらっしゃいますが、じっくりきれいなお写真を撮ろうとするとやはり、お一人の時が良いと思います。愛車の最後だから、しっかりと計画をたててお別れしたいですね。
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