ローンが残っている車を処分するには？
「ローンの支払いがまだ残っているのですが、事故をしてしまい処分したい」というご相談を多くいただきます。
このような場合、
- 修理費が高額で修理するのが現実的ではない
- 価値が下がってしまい、売却できる状態ではない
- 駐車場代や自動車税の負担がかかる
- 所有権解除（所有者名をクレジット会社から使用者に変更する手続き）ができない
といった問題に直面し、「どうしたらいいかわからない」という方が多いです。
弊社 廃車ひきとり110番 では、お客様のお困りごとにできる限り対応しておりますが、ローンが残っている車に関しては すぐにお買取りができないケース があります。
その理由は、「所有権はローン会社にあるため」です。
ローンが残っている車は勝手に処分できない理由
ローンを組んで車を購入すると、車の所有権はローン会社（クレジット会社やディーラーなど）にある ことがほとんどです。
例えば、ローンを滞納してしまった場合、ローン会社は車を差し押さえなければなりません。
たとえ事故で全損し、価値がゼロになったとしても、所有権がローン会社にある以上、勝手に廃車することは契約違反となります。
実際のローン会社との契約書にも下記の通り記載があります。
商品の所有権は、補償委託契約が成立したとき、もしくは立替払契約の成立した時に販売店から会社（ローン会社のこと）に移転し、私（ユーザー）の会社に対する補償委託契約上の債務もしくは立替払契約上の債務が消滅するまで会社に留保されることを私は異議なく承諾し、次の事項を順守します。①善良なる管理者の注意をもって商品を管理し、質入れ、譲渡、賃貸その他会社の所有権を侵害する行為をしないこと、
つまり、ローンが残っている間は車の所有権はローン会社にあり、勝手に処分すると契約違反になるということです。
ローンが残っていても売却や廃車ができるケース
3.1 金融機関系(銀行やJA)のマイカーローンの場合
金融機関（銀行・信用金庫・JAなど）でマイカーローンを組んだ場合、車検証の所有者は契約者本人 になっていることが多いです。
この場合、ローン残債があっても、以下の書類を用意すれば廃車や売却が可能です。
- 印鑑証明書
- 委任状
- 譲渡証明書
※ただし、ディーラーローンやクレジット会社のローンは、所有者がローン会社になっているため、この方法では対応できません。
3.2 ローン会社が廃車を承諾した場合
事故などで 全損 になった場合、ローン会社に事故の写真や修理見積書を提出すると、廃車を許可してもらえる場合 があります。
対応方法は以下の2つです。
- ローン会社が廃車を許可する → 許可が出れば、廃車手続きを進められる。
- ローン会社が車を引き取る → 事故車を引き上げ、ローン会社側で処分してくれる場合もある。
事故で車を廃車にしたい場合は、まずはローン会社に相談 することをおすすめします。
残債が残りわずかでローン会社が所有権解除してくれた場合
ローンの残額があとわずかであれば、ローン会社やディーラーに相談することで、所有権解除の手続きを早めてもらえる場合 があります。
- 「あと数回の支払いで完済する」
- 「全損事故で修理ができない」
こういった場合、ローン会社が特別に対応してくれるケースがあります。
まずは契約しているローン会社の 所有権解除窓口 に連絡し、事情を説明してみてください。
所有権解除連絡先については自動車の所有権解除手続き先をまとめてみましたをご参照ください。
ローンの組み換えをする方法
弊社で売却を希望される場合、「ローンの組み換え」を行うことで、現在のローンを一括返済し、所有権を解除する方法もあります。
例えば…
車の買取価格：50万円
ローン残債：100万円
この場合、不足分の50万円を新たなローンとして契約し、現在のローンを完済する ことで、所有権を解除し売却できるようになります。
この方法を利用するには、
✅ 事前審査が必要
✅ 運転免許証・車検証・申込用紙の記入が必要
弊社では「オリエントコーポレーションのフォロークレジット」などのローンサービスを利用して、この方法で対応することも可能です。
オリエントコーポレーションのフォロークレジットとは？
所有権解除せずに勝手に廃車・解体するのはNG！
中には「とにかく車を解体して、自動車税の支払いを止めたい」という方もいらっしゃいます。
しかし、所有権を解除せずに廃車・解体することは契約違反です。
- 事故車を所有権解除なしで解体する
- 車検証の所有者がローン会社のまま、廃車手続きを進める
これらは契約違反となり、法的なトラブル に発展する可能性もあります。
実際に、残債がある車を処分する業者も存在しますが、契約上は「悪意の第三者による処分は認められていません。」
そのため、弊社では 残債がある車の引き取り・買取は一切対応できません。
まとめ
✔ 所有権の確認（車検証の「所有者」欄をチェック）
✔ 金融機関ローンなら売却OKの可能性あり
✔ ローン会社の許可が出れば廃車できる場合も
✔ 残債が少ないなら、所有権解除を相談する
✔ ローンの組み換えで売却できるケースもある
✔ 勝手に廃車・解体は契約違反になるのでNG！
まずはローン会社に相談し、所有権解除の手続きを進めることをおすすめします！
＞＞ 廃車買取・廃車手続きのことなら廃車ひきとり110番
