1. 廃車前にETCカード・車載器を取り外す必要性
1.1. ETCカードとETC車載器の違いとは?
ETCには「ETCカード」と「ETC車載器」という2つの機器・アイテムが存在します。ETC(Electronic Toll Collection System:電子料金収受システム)は、高速道路や有料道路をスムーズに通行するための便利な仕組みです。このシステムを利用するには、ETCカードとETC車載器の2つのアイテムが必要になります。それぞれの役割や特性をしっかり理解しておくと、廃車や車の乗り換え時にもスムーズに対応できます。
- ETCカード:高速道路の料金決済用カード。クレジットカード会社やETC専用の発行機関が提供。
- ETC車載器:車に取り付けてカードを読み込む専用機器。フロントガラスやダッシュボードに設置されており、無線通信で料金所と情報をやりとりします。
この2つは別物で、廃車の際にはそれぞれ適切な対応が必要です。
1.2. ETCカードとは?
ETCカードは、クレジットカードのような形状の決済用カードで、高速道路や有料道路の通行料金を後払いで精算するために使われます。
- 発行元:クレジットカード会社またはETCパーソナルカードのようなETC専用カード発行機関。
- 料金の支払い方法:使用した月の通行料金が、クレジットカードの利用分と一緒にまとめて請求されます。
- 持ち運び可能:カードなので、基本的にはどの車にも差し込んで使えます。ただし、ETC車載器がその車についていることが前提です。
ポイント:ETCカードには個人情報(名義・クレジット情報)が紐づいており、落としたり盗まれたりすると悪用されるリスクがあるため、使用後は必ず抜き取り、廃車前には返却・解約・再利用の判断が必要です。
1.3. ETC車載器とは?
ETC車載器は、車に取り付けてある電子機器で、ETCカードを読み取り、料金所との通信を行う役割を担います。
- 設置場所:フロントガラスの近く、ダッシュボード、オーディオ周辺など車内の目立たない場所に設置されていることが多いです。
- 機能:ETCカードを差し込むことで、料金所で自動的に通行料金が精算されます(通信は無線で行われます)。
- 種類:アンテナ一体型/分離型、音声案内付き/なし、GPS付きなど、さまざまなタイプがあります。
ポイント:ETC車載器にはカード使用履歴・利用日・車両情報などが記録されることがあります。中古車として譲渡・売却・廃車する際には、取り外しと個人情報の初期化(または破棄)が重要です。
1.4. この2つは「セット」で使うものだけど、扱い方は別!
項目 | ETCカード | ETC車載器 |
---|---|---|
役割 | 決済手段(通行料の支払い) | 通信・認証・料金所とのやりとり |
管理者 | 利用者本人 | 車両に固定(車に紐づく) |
再利用 | クレジット契約があれば可能 | 取り外して他の車に載せ替え可能 |
廃車時の対応 | 必ず抜き取り・返却 or 解約が必要 | 再利用 or 取り外しして破棄 |
情報の扱い | クレジット情報、使用履歴など | 利用履歴、車両情報など |
1.5. 廃車時には、ETCカードと車載器をそれぞれ個別に対応!
車を手放す・廃車にする場合、ETC関連のアイテムにも適切な対応が必要です。
- ETCカード:すぐに抜いて保管。車と一緒に処分しないこと!
- ETC車載器:取り外して再利用、または廃棄(情報が残るため初期化・破壊が推奨)
2. 再利用・売却・他車への載せ替えのため
ETC車載器は、状態が良ければ別の車へ載せ替えて再利用することが可能です。また、車載器の再セットアップ(再登録)を行えば、中古品として売却することもできます。
そのため、廃車時に取り外しておくことで、無駄な出費を防ぎ、リユースもできて経済的です。
3. 個人情報(利用履歴)が残る可能性もあるため注意!
ETC車載器には利用履歴や登録情報が残っている場合があります。ETCカードを抜いたとしても、過去の走行履歴や利用日時、車両情報が残ることもあるため、第三者に渡るとプライバシーの漏洩につながるリスクがあります。
廃車前には、必ず取り外すことを推奨します。廃車買取業者や整備工場に委ねる場合も、「ETCを外してほしい」と明確に伝えましょう。
4. ETC車載器の取り外し方法と注意点
4.1. 自分で外せる?手順と取り外しに必要工具と注意点
ETC車載器は自分でも取り外すことが可能です。ただし以下のようなポイントに注意しましょう。
必要な工具
- プラスドライバー
- 内張り剥がし(配線が隠れている場合)
- ペンチ(配線固定の取り外し時)
基本手順
- ETCカードを抜く
- 車載器の電源をオフ(車のバッテリーを外すのが安全)
- 本体を固定しているネジを外す
- アンテナ・配線をゆっくり取り外す
注意点
- 力任せに外すと配線や車内の内装を傷つける可能性があります。
- 誤って電源が通ったまま外すとショートや感電の危険性があります。
- 再利用を前提とするなら配線を丁寧に保管しておきましょう。
4.2. プロに任せた方が安心なケース(配線・埋め込み式など)
以下のようなケースでは、カー用品店や整備工場に依頼するのがおすすめです。
- 配線が車内に深く埋め込まれている
- 内装を一度はがさないと外せない
- 再利用したいが配線や端子が複雑
- 電装系に自信がない方
プロに依頼すれば、ETC本体を傷つけずに外せるだけでなく、再セットアップや点検も同時に対応してもらえるため、次の車に使いたい場合にも安心です。
5. ETC取り外しを依頼する場合の費用
5.1. 一般的な取り外しサービスの料金
ETC取り外しにかかる費用の目安は以下の通りです。
項目 | 料金相場(税込) |
---|---|
ETC取り外しのみ | 3,000円〜5,000円程度 |
再セットアップ費用 | 2,500円〜3,500円 |
車両からの配線処理 | 追加で1,000円〜2,000円程度 |
再セットアップを依頼する場合は、車検証と本人確認書類が必要になることが多いです。
5.2. 地域別の費用相場
地域によって作業料金には若干の違いがあります。
- 都市部(東京・大阪など):5,000円前後(店舗数が多く競争があるためやや安価)
- 地方都市・郊外:5,000〜7,000円(対応店舗が少なくやや割高)
- 整備工場よりカー用品店の方が安価な傾向
6. 取り外し後の車載器の処分方法(再利用・売却・リサイクル)
6.1. 新しい車で再設定する手順
ETC車載器は、一度取り外しても再セットアップ(再設定)すれば別の車で使用することが可能です。再利用する場合は以下の手順が必要です。
- 再セットアップ(再登録)を行う
→ ETC車載器には車両情報(ナンバー・車種など)が登録されています。この情報を新しい車両に合わせて更新する必要があります。
→ オートバックスやイエローハット、ディーラー等で2,000~3,000円程度の費用で対応してもらえます。 - 取り付け作業
→ 取り外しと逆の手順で新しい車へ取り付け。配線などはプロに任せるのがおすすめです。
再設定せずに使用するとETCゲートが開かない可能性があり、重大なトラブルになるので注意!
6.2. 他の用途での使用可能性
ETC車載器は基本的には車載専用の機器で、他の用途(PC・家電など)には利用できません。しかし、以下のような使い方があります。
- 中古車に取り付けて販売(リユース)
- パーツ販売(フリマアプリ・ネットオークション)
- 法人向け車両のETC管理に転用(車両入れ替えが多い企業などで)
車載器単体では料金決済はできないため、「ETCカードとセット運用前提」での再利用が前提となります。
7. ETCの処分や廃棄について
7.1. 環境に配慮した正しい処分方法
ETC車載器には電子部品が使われているため、一般の可燃ごみ・不燃ごみとして捨てるのはNG。以下のいずれかで正しく処分しましょう。
- 家電量販店・カー用品店に引き取り依頼
→「小型家電回収ボックス」設置店舗などでは無料で回収してくれる場合も。 - 自治体の粗大ごみ回収やリサイクル制度を利用
→ 各自治体の処分ルールに従って申し込みます。 - 金属リサイクル業者に売却 or 無償回収
→ 貴金属や銅線を含むため、業者によっては買取対象となることも。
個人情報(利用履歴)の初期化や物理的破壊も忘れずに!
8. 廃車買取時にETCの有無は影響する?
8.1. 車両査定には基本的に影響しないが…
中古車や廃車の買取査定において、ETC車載器の有無は基本的に査定価格に影響しないことが多いです。
なぜなら、買取業者は車そのものの状態・市場価値・再販のしやすさを重視しているからです。
8.2. パーツ単体の売却でお得になるケースも!
- 高性能なETC2.0車載器
- 音声案内・ナビ連携タイプ
- 分離型や高年式のモデル
このようなETC車載器であれば、メルカリ・ヤフオク・中古パーツ業者で数千円~の価値がつくこともあります。
廃車と一緒に処分してしまう前に、一度パーツ単体での売却を検討する価値アリ!
8.3. 高年式ETCはリユース市場で需要あり
最近では、ETC2.0対応機器の需要が増加中です。
- 高速道路料金の割引対象
- 渋滞情報のリアルタイム提供
- 将来的な車両管理システムとの連携可能性
これらを求めるユーザーが多いため、高年式のETC車載器はリユース市場で高値がつきやすい傾向にあります。
9. よくあるQ&A|廃車とETCに関する疑問まとめ
9.1. 廃車時にETCカードは返却・解約が必要?
はい、ETCカードの扱いには注意が必要です。
ETCカードは、クレジットカード会社またはETC専用カード発行会社が発行している「契約者個人の決済用カード」です。車両とは関係なく、カード自体は引き続き利用できますが、廃車の際は以下の点をチェックしましょう。
- ETCカードを取り出すことが必須!
→ 廃車と一緒に車内に残してしまうと、個人情報流出や不正利用のリスクがあります。 - 不要であれば解約を
→ もう車を持たない、あるいはETCを使う予定がない方は、カード会社に連絡して解約しましょう。 - ETC一体型クレジットカードなら要注意
→ ETC専用カードではなく、クレジットカードに紐づいたETCカードの場合、ETC機能だけを解約することも可能です。
【ポイント】
廃車手続きとは別に「ETCカード」はご自身で管理・手続きする必要があるという点を忘れずに!
9.2. ETCを付けたままでも廃車できる?
可能ではありますが、基本的には取り外すのが望ましいです。
廃車買取業者やディーラーでの引き取り時に、ETC車載器が付いたままでもそのまま手続きに進むことはできます。ただし、以下のような注意点があります。
- ETC車載器は車に紐づいた登録情報を持っているため、別の車両ではそのまま使えません
→ 再利用するには再セットアップが必要です。 - 個人情報の履歴(利用履歴や音声案内設定など)が残っている可能性
→ 処分前に初期化・取り外しをしておくのが安心。 - 業者によってはETC車載器を外してくれるサービスもある
→ 事前に相談しておけば、引き取り当日でも対応してもらえることも。
【結論】
不要ならそのまま廃車もOK。再利用や情報漏洩対策のためには取り外しがベスト!
9.3. 他の車にETCを載せ替えるときの注意点は?
ETC車載器を別の車に載せ替えて使うことはできますが、以下の点に注意しましょう。
必ず「再セットアップ(再登録)」が必要
- ETC車載器は、車両情報(車種・ナンバーなど)とセットで登録されているため、別の車に付け替えるときは、正規店で再セットアップをしないとゲートが開かない可能性があります。
- セットアップはオートバックスやディーラーで2,000〜3,000円程度で実施可能。
取り付け位置・配線に注意
- ダッシュボードに置く「簡易型」は自分でも載せ替え可能ですが…
- 埋め込み型や分離型(アンテナ・スピーカー分離)はプロに依頼したほうが確実で安全。
型が古すぎる場合は注意
- 古いETC車載器(ETC1.0)は、ETC2.0のサービス対象外であることも。
- 今後の割引や制度を考えると、場合によっては「買い替え」も視野に入れるとよいでしょう。
【アドバイス】
載せ替えを考える際は「車両の対応」「セットアップの可否」「工賃や再利用コスト」などを総合的にチェック!
10. ETCも含めて廃車のことは「廃車ひきとり110番」におまかせ!
ETCの取り外しに迷ったり、再利用するかどうか判断がつかない…そんなときは、廃車のプロに相談するのが安心です!
「廃車ひきとり110番」では、ETC車載器付きの車でもそのまま対応可能。
再利用希望や取り外しの有無も、事前にご相談いただければ柔軟に対応いたします。
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