中国製自動車の対ロシア輸出が減っており、2010年上半期は前年同期比96.5%減の1691台にとどまった。中国の各メディアが伝えた
不振の原因は、ロシア政府が自国の自動車メーカーを保護するため輸入車に対する関税の引き上げを繰り返しているためとみられる。
ロシアは中国にとって最大の輸出相手国であり、奇瑞、長城、比亜迪、吉利、力帆、東風などが完成車を輸出している。しかし、今年1-8月のロシア市場での販売台数は吉利汽車がわずか1138台、力帆も4065台と伸び悩んだ。
ロシアの自動車市場は欧州で最も成長が著しく、今年の市場規模は180-190万台、成長率は前年同期比30%との予測される。業界関係者は次の成長市場として東欧市場に注目しており、ロシアでの成功を東欧進出の足がかりにしたいと考えているが、状況は厳しさを増している。(サーチナ編集担当:中岡秀雄)
ロシアが国内の自動車メーカー保護のため、完成車の関税をあげたことは大きな影響を及ぼしているようです。やすさが勝負の中国メーカーの自動車で関税が高いとなるとなかなか売れなくなるのは当然でしょう。日本の中古車に対する関税も大きく上がり、また日本車のロシアへの輸入もストップするのではないかといううわさもあり、2008年に56万台あった日本からロシアへの輸出台数は、2009年に5万台までに落ち込みました 日本車の輸入ストップはなくなったもののやはり日本からの自動車輸入を稼業としていた会社は業務転換などを余儀なくされました。ただ日本車輸入ストップ見送りの背景にはやはり根強い日本車人気があるようで「さすが日本車!」です 日本国内の景気も悪い中、日本の中古車オークションなどは外国人の方に買い支えられている側面が大きく、とりあえずはほっとしました。
さて、そのような日本車ですが中国ではどうでしょうか。同じくサーチナの調査によりますと3割弱が日本車に良い印象をもっているそうです(もっとも同じくらいに日本車は買わないという人がいるようですが。これにはアンチ日本もあるのでしょう)。性能に関しては実に5割の方がいい印象をもっているそうです。
これが今の時代だからということでは困るわけですが、昔の日本メーカーが欧州勢と肩を並べるようになったと同じように中国車や新興国の車が日本車にとって代わるということもこのままいけば先々おこってしまうと思います。なんとか日本のお家芸として自動車産業は世界のトップクラスに君臨していけるよう願ってやみません。