ディーラーさんやローン会社でオートローンを組まれてお車を購入された場合、車検証の所有者欄にはそのローン会社やディーラーさんの名前や住所が入り、使用者欄にそのユーザー名が記載されることになります。
その場合も年次の自動車税は使用者に届き、また車検の際にも特に所有者の印鑑なども不要なことから廃車にされたり、お車を売却される際に車検証を見て初めて気づかれる方もいらっしゃいます。
よく「ローンも完済しているのにおかしい!」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、所有者を変更するためには当然ご自身で運輸局に変更手続きを取っていただく必要があり、費用が掛かってまいります。特にそのままでも支障がないことから売却時に書類手続きをいただければ問題ないということから、そのまま変更されずに使用いただいている方がほとんどです。
さて、お車を廃車したり、売却したりする際は当然「所有者」の印鑑や委任状、譲渡証明書が必要になってくるので、その発行を、その所有者企業に依頼しないといけません。それを「所有権解除依頼」といいます。
弊社のように第三者が代行することも可能ですが、その際には当然「使用者」の印鑑証明書や委任状が必要になりますので、直接「使用者」様から「所有者」に依頼いただく方が、発行までの時間がが短くすんだり、必要書類が少なくなったりする場合もございます。
実際、難しいのでしょうか。
まずはお買いになられた店舗や本社、お客様センターにお電話し、所有権解除担当部署につないでいただきましょう。すると、必要書類のご案内をいただけます。ディーラーさんやローン会社さんにより方法はまちまちなので一概には言えませんが、店頭でお受け取りいただいたり、郵送でやり取りであったり、または売却先がその書面をもっていくと陸運局内に所在する行政書士事務所が代理で発行したりという形で必要書類を発行いただきます。
大凡の流れとしては
1)車検証を指定の番号へFAX
2)残債(未払い)がないかの確認
3)必要書類のやり取り
車検証のコピー、本人確認書類(免許証の写しのところもあれば、印鑑証明書が必要なところもあります)、住所の変更がある場合は、その旨を証明する住民票など、本年度納税証明書などが必要です。
4)書類の受け取り
です。
そのようにして発行された書類に特別何も書かずに売却先にお渡しいただければ、売却先が登録可能という形になります。ここで注意!発行された委任状の受任者欄や譲渡証明書の譲受人欄にユーザーご自身の名前を書かないでくださいね。そうすると所有者からユーザーに移転登録手続きを委任したことになり、ユーザー様自ら運輸局にいって移転登録しますという意味になりますから。また、所有者を一旦自身にしてしまうとまた売却先に印鑑証明や委任状などを渡さないといけないといけなくなってしまいますから。万が一間違って記入してしまった場合は再発行してもらいましょう。
トヨタ系列や日産系列などは書式がHPでダウンロードできて、所有権解除センターで一括処理という形のようです。
普通車は所有者が自身の場合でも印鑑証明や委任状、譲渡証明書に実印の捺印は必要なので特別面倒ということではありませんね。
問題なのは・・・
所有者企業が倒産したりして無くなっている場合です。そうするともう所有権解除もしてもらえないので、車の移転登録ができないため、お車としての売却ができず廃車するしかないという状態になります。
関連Q&A
・車の所有者が信販会社、ディーラーになっている場合でも廃車にできますか?
・車検証上の所有者が販売店(*所有権付車両)のままなのですが、廃車にするためにどんな手続きが必要ですか?
・車検証上の所有者が販売店(*所有権付車両)のままなのですが、倒産してしまいました。連絡がとれないため、必要書類が揃わないのですが、どうしたらいいでしょうか?