お車を購入いただいた滋賀県の法人様に名義変更登録の上、ご納車に行ってまいりました。車検付きのお車の名義変更だけでしたので、運輸局での登録は1時間程度で済みました。当日は朝1番で行ったためか、運輸局も閑散としていました。お盆休み期間中はディーラーさんもお休みのところが多いので来庁者はもっと少なくなると思われます。
ユーザー車検数について確認してみました
ユーザー車検ってどのくらいの割合であるのかというのが、インターネットで調べられます。
たとえば三重県自動車整備振興会のページによると、三重県でのユーザー車検の台数は令和元年6月の一か月で普通車、軽自動車合わせて3,080台、実に継続検査全体の6.3%がユーザー車検ということのようです。
一か月の開庁日が20日程度だとすると、3080÷20=154台、1日あたり150台以上の持込みユーザー車検があるということになりますが、この数字って多いと思いませんか?
一般の方はその数が多いのか少ないのかはわからないかもしれませんが、運輸局に行きますと一般の方と業者の方は来ている服や慣れ方などにより大体判別できるものです。私の印象では一般の方がそんなにたくさんお持込されているようには見えないので、不思議に思えてきます。
ユーザー車検のメリットは?
ユーザー車検とは、民間車検工場や整備工場に車検を依頼せず、ユーザー自らが各都道府県の自動車検査場に持ち込んで車検を通すことです。当然、自動車検査場に持ち込んだ際に、検査項目に不良があった場合は車検には通りません。車検の検査項目は以下の通りです。
- 車検証と車台の同一性の確認
- 外回り検査
- タイヤの溝の検査
- ブレーキ検査
- スピードメーター検査
- ヘッドライトなどの灯火検査
- 排出ガス検査
- オイル漏れやシャフトブーツなど下回りの検査
自分で持ち込むことのメリットは、車検代が安く抑えられることです。実際に、検査代行料が不要なので印紙代や税金、自賠責の保険料の支払いのみになるので、民間車検場や整備工場に委託する場合と比べて10,000円~20,000円ほど安く抑えることができます。
車検と24か月法定点検は別物
車検を一般的な整備工場に依頼すると24か月定期点検も同時に行われます。従いまして、多くの方が車検と24か月点検を同じものと混同されていると思いますが、実は別物なのです。ユーザー車検の際に、車検の検査項目さえクリアしていれば法定24か月点検は、後日でも問題ございません。もちろん、整備工場や自分で必ず行わないといけません。
車検とは「安全面や公害面で国が定めた基準を車が満たしているか」をテスターや目視でチェックするもので、例えばブレーキを分解してみるまではされません。すなわち、あくまでも検査時点での保安基準の適合性・安全性をチェックして合格・不合格を判定しているので、次の検査までの安全性を保障しているものではありません。一方、24か月点検整備は消耗や劣化状況を確認し、必要な予防的整備を行うことで、故障などを未然に防ぎ、安全性を確保することを目的として行われるものです。
従いまして、車の整備に関して自信がない、不備がありそうな場合は、ユーザー車検の前後に必ず許認可を持った自動車整備工場でみてもらいましょう。
24か月法定点検は必ず24か月に全項目をチェックしなければならないというものではない
実はこの24か月法定点検整備において国が定めた点検項目は、年間1万キロ程度走行するときに最小限度の基準として定められているもので、年間5000キロメートルも走らないお車については一部の点検項目を省略してもよいことになっています。
- ギア・ボックスの取り付けのゆるみ
- ロッド、アーム類の緩み、がた、損傷
- ホイール・アライメント
- パワーステアリングの取り付けのゆるみ
- ホイールアライメントのがた
- ディファレンシャルの油漏れおよび油量
令和3年9月24日 更新