トヨタ自動車が「MIRAI」に代表される燃料電池車関連で保有する5600件以上ある
特許を無償公開するそうです。長年の研究で開発してきたものなので、研究成果を他社に無断でつかわれないようにするための特許制度ですが、あえてトヨタ自動車はそれを他社に無償提供することで、水素ステーションや、燃料電池車の市場拡大のスピードアップを図るようです。通常であれば、特許などの知的財産は有償にて提供するものですが、開発が遅れ、他社が独自に開発すると、その標準仕様になれない恐れもあり、長い目で見たときにシェアを落としかねないということがあり得ます。
ただ、全部を公開してしまうと、より安価なライバル製品を世の中に流通させてしまうことになるため、一部の重要な部分はそのまま独占して、ほかの部分でうまく利益確保や普及促進を行う戦略もあります。
有名なところではアップルやインテルなどもこのような戦略をうまく使って、利益確保、シェア拡大を行ったそうです。
トヨタ自動車も同様の戦略をとるそうですが、燃料電池車市場の牽引役としての役割を重視していることがわかります。
全世界の販売台数は、計画では2015年度はフォルクスワーゲンに抜かれてしまう可能性が高いそうですが、原因として、フォルクスワーゲンは中国での販売拡大の影響、トヨタは新興国の不振やグループ会社のダイハツの減少が原因だそうです。